国立病院機構 八雲病院 石川悠加先生

快適な呼吸 行きたいところへ行ける やりたいことができる 好きなものを楽しんで食べたい ぐっすり眠りたい 今日も体調がいい 人とのつながり

誰でも年を取ると手足が思うように動かなくなったり、呼吸や心臓が弱くなったり、食が細くなったり、むせやすくなったり、眠りが浅くなったりします。

このように通年は年を取って経験する命や生活に影響を及ぼす事態が、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)では、

思春期や青年期に起こってきます。このため、若いDMDに対して、命やQOLを維持する取り組みは、人類にとっての重大な課題として、世界中で続けられています。

そのような中、近年、スイスでDMD35人(8~33歳)の生活の質(quality of life:QOL)は、

呼吸機能障害に対する非侵襲的換気療法(noninvasive positive pressur ventilation:NPPV)と、

電動車いすや必要な機器と介助を活用することにより、低下することなく、維持できると報告されました。

しかし、医療スタッフは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーのQOLを低く見積もる傾向にあるため、❝高いQOLを保つことができる疾患である❞という認識を持つことが大事です。

米国のオーストラリアからも小児神経筋疾患の呼吸不全の治療において、NPPVにより、症状の軽減、入院の減少、

QOLを低下せずに治療費の削減ができると言われるようになりました。上記の論文で言っていることは、ごく当然のことのように思われるかもしれませんが、具体的には、多くの努力の結晶によってもたらされるものです。※詳しくは筋ジストロフィー患者の人工呼吸療法NPPVの解説書「生きていくこと呼吸すること」をご覧になって下さい。