生活拠点又はその近傍での定期検査や緊急時に対応する医療機関の存在が必要不可欠である。
・NPPVによる呼吸管理は病気の進行に伴い、呼吸量の調整やSpO2,PtCO2心拍数等の関係が24時間どのようになっているのか、呼吸量の設定値との関係を確認して調整する必要があり、このようなQOL向上に関わる検査及び調整ができる医療機関は八雲病院しか存在していないというのが今の日本の国立病院機構の現実である。
他の国立病院で何故できないのか・・・。他の国立病院機構では気管切開が主流であり、どうして気管切開かというと、NPPVにより管理・指導する医師がいないことと気管切開は患者の管理が楽だからという医療側の理由である。これは『報道の魂』でもこの様な内容が放送されている。
このため、在宅介護者にとっては、地方の国立病院機構に定期診察に行っても薬の処方しかしてもらえない。
日中においても息苦しさを覚え呼吸器が必要となった現在においては、呼吸器及び体調管理をして貰える医療機関は住んでいる地域にはなく、ある意味、在宅介護における医療難民状態である。
・八雲病院は、非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)による呼吸ケアの分野で日本をリードしてきているにもかかわらず、2017年度を目途に廃止される。今回の廃止に伴う最大の懸案は、今まで蓄積されてきた患者のQOL向上やそれを支える呼吸ケアチームという財産をどう守り、今以上にどう発展させていくかということではないかと思う。そして、何よりももはや20年前とは格段に呼吸器療法は進捗しており、その分野で世界をリードしているのが八雲病院の石川医師率いる呼吸ケアチームだということを再確認していただきたい。国際社会は既に『気管切開か死か』の選択ではなく、積極的にNPPVによる呼吸管理が整備されるというパラダイムシフトが行われる中、日本のみこの流れに逆行する動きがなされるのは理解に苦しむところである。筋ジス患者の命を寝たきりにして生かし、人間らしく生きる権利を奪うことだけは断じてあってはならないと考える。この点について、事業仕分けによる廃止に追い込んだ国と国立病院機構は、今後は更なる新たな積極的な取り組みをしなけらばならない。
・八雲病院を解体するのであれば、NPPVによる呼吸管理の技術的専門性と人員配置等の支援体制を、北海道及び地方にも早急に整えるべきである。
日本の最先端を行く呼吸器ケアチームの技術的な財産の温存と発展が最優先ではないのか・・・。
本患者が生活している京田辺市では介護サービス提供者である事業所が少ない。また、ヘルパーの介護に関わる仕事の質も低く、事業所を辞めるヘルパーが多い。
・介護サービス利用計画において柔軟性を持った対応が出来ない。
問題なのは訪問看護利用中の40分は重度訪問介護サービスが利用できないと言うところである。本患者が訪問看護利用中に息苦しさを感じ呼吸器の装着や急なトイレ等の介助が看護師では対応できず、介護ヘルパーは40分間、いない状況である。このため、本患者は40分間、何かあったときは我慢しなければならない状況となっている。
利用計画を作成している会社福祉士が若く、筋ジスの病状理解するに至っておらず、柔軟な対応をして貰えないというのが現状である。
・障害者総合支援法では通勤・通学・入院中に関わる介護サービスが認められておらず、介護サービスを利用する場合は自己負担となる。重度訪問介護サービスを利用している当事者にとっては高額な自己負担を強いられる。
障害者の自立を目的として制定された障害者総合支援法の主旨と相反しており、当法律が施行されて3年後の平成28年度の法の見直しに向けて改善されるよう早急に解決すべき課題である。
・障害者総合支援法では通年かつ長期にわたる通勤・通学の介護サービスの提供は認められていない。考え方の判断は市町村に委ねられている。
一方、本患者が大学卒業後、社会参加の模索をしている中で大学院も一つの選択肢として大学の先生に相談したところ、大学院の講義内容を特別聴講したらどうかということで、平成27年5月から数回聴講した。京田辺市に確認したところ通学にあたるとのことで実費での支払いが必要とのことであった。
厚労省へ確認したところ、数回の聴講が通年かつ長期にわたるという観点と社会通念上、それが通学として認めた根拠を京田辺市へ確認すべきということで、市へ決定根拠を確認したところ原則論でしか話ができず、未だに明快な回答がない状況である。行政としてのアカウンタビリティが出来ていない。
入院時の介護サービスの提供も平成28年度の支援法の見直しに併せて早急に整備する必要がある。
・介護サービスの提供について、自治体担当者及びケアマネージャーは障害者総合支援法について理解し、障害者が望むサービスの利用が出来る方策をまず優先的に考えるべきである。法の原則論に基づいて出来ないことを一方的に堅持して伝えることが仕事ではない。事例にも記述のように、障害者総合支援法は原則論が多く、サービス提供が社会通念上、認められないものなのかどうか総合的に判断してもらいたい。予算が無いからは理由にならず、あくまでも重度訪問介護サービス提供時間の範囲内であれば予算の有無は関係無く、どうしたら利用者にサービスの提供が出来るのか障害者の立場に立って考える必要がある。
これを是正するために国はサービス提供に関わる具体事例を踏まえて統一見解を出すか又は介護サービス提供時間内については、社会通念上、逸脱していないサービス利用については認めるべきである。
・難病患者は本来、重度訪問介護サービスで介護の難易度によって必要時間提供されるべきであるが、患者が家族と同居の場合、サービス提供時間については自治体で格差がありまた、十分なサービス提供が与えられていないケースがある。
家族が介護できなくなった場合のことを考えると早い段階から必要なサービス時間で介護環境を整えるためにヘルパーによる介護を受けておく必要がある。急遽では事業所もヘルパーも対応できない。
国は各自治体に難病患者の家族同居を問わず適正な介護サービスの提供が受けられるよう整備する必要がある。